院長プロフィール

生まれは宮城県気仙沼市ですが、小学4年から仙台市で育ちました。片平丁小、五橋中、仙台向山高等学校を経て、日本歯科大学に入学しました。 卒業時に大学院進学について悩みました。歯科にも様々な診療科があります。口腔外科、矯正科、補綴科、保存科、麻酔科・・・。深い専門性を追求するのも一つの選択でした。しかし、ひとつの口の中の治療に何人もの医師が専門分野だけの治療を行うことは現実的ではないとも思いました。

自分は将来どんな歯科医師になりたいのか？社会に必要とされる街の歯科医師になるには何が必要なのか？・・・私は大学院で専門分野を限定し学ぶのではなく、まずは開業医のもとで一般歯科の技術を身につけることにしました。そして一般臨床をもっと知ろうと考えました。

一般歯科の技術を身につけるべく秋田県由利本荘市にある斎藤歯科診療所に勤務しました。ここはスタッフが総勢30人以上の地域の皆様が厚い信頼をよせる医院でした。小児、歯周治療、歯内治療、口腔外科、歯科補綴などの治療をそれぞれ独立した診療室で行っており、広く深く臨床を学ぶことができました。

勤務4年目に入り診療に自信がつき始めたころ、矯正治療に興味を持ちました。実際は興味を持ったというよりも、目の当たりにした治療がとても主観的、感覚的に思え、頭の中で学問として成立しなかったのです。簡単に言うと「巧みの技に教科書なし」でしょうか。つまり矯正治療は歯科の中でも特殊な分野で、日々の診療を続けながらの座学や、休日を利用して研修会参加などで学ぶというレベルでは全く会得出来そうにないと感じたのです。

またちょうどその頃から大学卒業時にうっすらと思い描いていたことが「歯科は総合力」という言葉として具体的に頭の中を巡るようになっていました。将来の自分を見据え、あらゆる疾患で悩んで来院される患者様に「この疾患は私の専門外ですからほかの医院にいってください」と言わない力がほしい、そう思うようになりました。そして自分に足りないものは歯科矯正学であることが見えたのです。私は勤めを辞め矯正歯科学を学ぶための大学院入学を決意しました。

仙台の東北大学大学院では、三谷教授（当時）の大学院生のための教授特別講義をはじめ各講師の貴重な講義や、日本では3本の指に入る充実した矯正臨床教育プログラムで矯正学の重要な基礎を学ぶことが出来ました。またインプラント矯正の第一人者である菅原助教授（当時）との出会い、たくさんの症例や資料、担当させていただいた患者の皆様・・・おかげさまで充実した毎日でした。

また、私はインプラント矯正の研究チームに所属していたため、手術室への出入りを許されていました。そこで大学病院で行われる専門性の高い歯科口腔外科手術を数多く見学させていただくことができとても幸福でした。

その後、日本矯正歯科学会の認定医を取得し、仙台市の五橋で開業する機会をいただきました。当時、矯正専門にするか、一般歯科診療もあわせて行うか迷いました。一般的に矯正専門医は一般診療を行いませんので、矯正治療は矯正歯科で、他の治療は紹介先の一般歯科でおこないます。しかし治療がひとつのクリニックでできたら患者様の負担が少ないと考え、一般歯科臨床の経験も生かし、一般診療、矯正歯科診療を行うことで開業をスタートさせることにしました。

診療理念は

「顎、口腔領域のあらゆる悩みにトータルに応えられる総合的なデンタルクリニックを目指す」

自身の歯科臨床も18年目に入り、開業してから8年経過しました。「社会に必要とされる街の歯科医師になるには何が必要なのか？・・・一般臨床をもっと知ろうと考えました」という大学卒業時の思いを振り返る今日このごろです。

矯正治療、インプラント、歯内治療、歯周病治療、難易度の高い抜歯、予防歯科「そんなに先生が一人で出来るのって、誇大広告と怪しまれるんじゃない？」と心配してくれる人もいます（笑）しかし、ひとつの口の中では、このうちの治療が何個も重なります。

「痛いところだけ治す」と来院された方が、保険治療で虫歯を治し（＋歯内治療）白い歯を入れ、親知らずを抜歯（難易度の高い抜歯）、メンテナンス（予防歯科）に入り、矯正治療をするという方も少なくありません。

矯正歯科の目線から、一般治療を実践することにより、「美しい歯並び」が患者様の高い欲求に応え、「かみ合わせのノウハウ」がインプラント治療や義歯に生かされています。このことは自分でも驚いています。

やはり、「顎、口腔領域のあらゆる悩みにトータルに応えられる総合的なデンタルクリニックを目指す」ことが、歯科医師として私が社会貢献できる道ではないかと考えます。

歯科医師免許、日本矯正歯科学会認定医、歯学博士、一級船舶免許、和道流空手初段

Profiling of bacterial flora in crevices around titanium orthodontic anchor plates.

Sato R, Sato T, Takahashi I, Sugawara J, Takahashi N, Clin Oral Impl Res, 18, 2007: 21-26

スキー、釣り、トライアスロン、山歩き